婚活指導医の水沢律子です。
今日は、女性医師で素晴らしいご経歴をお持ちの方が、かえって婚活で苦労をしてしまうかもというお話をさせていただきます。少し厳しく感じられるかもしれませんが、「経験者である私が言わずに誰が言えるだろうか」という気持ちでつづってみました。うまくいかないのは自分が悪いと思ったり、どうしようもないと決めつけずに、幸せをつかむ一助になれば幸いです。
ミドサーアラフォーの婚活女医さんのお悩みに、「家柄が釣り合う人がいない」というものがあります。
女医さんの多くは、実家が病院、父が医師、両親が医師、兄弟も医師、親族が医師家系、さらには代々不動産などの資産も築いている方もいます。地域のお嬢様の集まる優秀な女子校出身の女医さんも多いです。
言い方は良くありませんが、「行き遅れお嬢様の婚活」というのは通常より困難にもなります。ミドサーアラフォー女医と結婚したい「家柄や学歴が釣り合う男性」というだけでかなり限定されてしまうからです。
1)自分の幸せを考える
厳しい母と祖母が「離婚歴のある男性なんて絶対にダメだ、紹介されても会わない」というからと、交際中のバツイチ男性医師と別れた女医さん。交際中の男性医師の弟が高卒とわかり、自分の身内には高卒はいないから、結婚はできないだろうと別れた女医さん。
医師になり、親の期待に応え、自慢の娘として人生を歩んできた女医さんほど、「両親が喜ぶ結婚」「親族の期待に沿う結婚」を目指しがち。医師になり社会に貢献することで、もう十分期待に応えています、「親が納得しそうな結婚」より「自分の幸せのための結婚」を考えるようにしましょう。親もいつかは他界してしまうでしょう。残るのは、自分と自分が作った家族です。
2)生涯未婚の危機!?を真剣に考える
生涯未婚でもまずお金に困ることはないと思います。理想の条件どおりの人と結婚できないなら生涯独身でも構わないと言う人もいます。ご自身ではどれくらい、結婚、出産、育児をしたい気持ちがあるか、真剣に考えてみましょう。なんとなく、当然のように結婚して子供がいる未来が待っていると思っているミドサーアラフォー女医さんは、35才で焦り始めて、37才までに決着つけようと思っていたのに、気づけば40才になり、結婚相談所に相談に来る方もいます。お相手の職業、年収、学歴だけでなく、さらに「お相手の親族全員の学歴や家柄も釣り合う人」まで求めると、生涯未婚の危機に自ら足を踏み入れることになりかねません。
3)家柄は足枷になりうる
20代の頃は家柄の良さは、見そめられるポイントととして誇らしく思えて、自分がモテる、認められる要素の一つと思えたかもしれません。浮世離れで世間知らずなお嬢様も、さすがお嬢様育ちと憧れてもらえます。しかしミドサーアラフォーになった家柄の良いお嬢様が婚活をすると、「品定め感」がぷんぷんと出てしまうことがあります。家柄を誇るほど、釣り合う男性探しになり、チャンスを逃していきます。そうなってしまうと、家柄はもはや足枷にもなってしまいます。「家柄なんてもう足枷ですよー」と笑えるくらいになってみる方が視野も広がるでしょう。
4)親を納得させるのは自分の役割
世の中に何一つ問題を抱えていない家族など存在しないと思いましょう。両親と義両親が会うのは年に1回あるかどうか、むしろ10年に数回、冠婚葬祭のみかもしれません。自分で良いと思えるお相手であれば、「両親が納得してくれるかどうか」「家族が釣り合うか」ではなく「両親を納得させるのは自分の役割」と思いましょう。反対されたら、「私が生涯独身なのとどちらがいいの?」「なら半年以内に我が家に釣り合う完璧な人を連れてきて私とお見合いさせてよ」くらい言っても良いかもしれません。感謝する両親とはゆえ、代案なき反対をされないようにしましょう。
5)親世代の価値観に囚われない
37才女医さんが42才男性医師と結婚する運びとなりました。男性医師は結納や結婚式などはせず親族のみの会食を希望していました。しかし、女性側の母親が「相手のご両親から結納の日取りの連絡がないのはおかしい」と何度も聞くため、結納や結婚式はしない方針と話すと、それ以後は大反対になり「結納のために、和室の畳を新調して、おめでたい掛け軸も買ったのに!」と叱られ、その後、彼と折り合いをつけられず、お別れとなってしまいました。「畳と掛け軸と私」どれが大切なのか。親をきっちり説得しきることで、自分の人生を切り開かなくてはならないこともあります。後から両親から「あの時は反対して悪かったわね」と謝られて納得できますか。
6)自分が新しい家庭を作る
会社員の男性と仮交際中の女性医師からの相談で「もし彼と結婚したら、うちは親族がみな医師だから、親族の集まりで、彼が肩身が狭い思いをしてしまうのではないかと心配」という方がいました。そんな心配をする方が心配です。親族の集まりは年に何回あるのでしょうか。あなたが40代独身でいることの方が親族みなが心配するかもしれません。あなたを家族にして幸せにしようとしてくれる彼こそ、親族の中ではヒーローに映るかもしれません。自分の親族に加えるに相応しい相手かどうかではなく、自分が新しい家庭を作るということにエネルギーを注ぎましょう。